HOMEコラムTASSE木工事業部
TASSEのコンセプトは「Work Studio」。
「Claywork Studio(+陶芸教室)」ではTASSEオリジナルのやきものを製作。そして 実店舗や2Fのささやかな多目的スペースでは、自分達だけでなく色々な人達にも企画展や講習会を開催してもらう開放型の
「Try Studio」にしていきたいと考えています。
お店の中に流し台を作るということも「あんな事やこんな事をやりたい!」という具体的なプランが先にあったために必然的に決まりました。「実用的に使える流し台でありながら、通常はディスプレイスペースとしても活用できるデザインであること」が目標です。雑誌に載っているような美しいキッチンに心奪われながらも「ちがう、ちがう、TASSEとしてのデザインをしなければ!」ということで、これもかなり苦戦しました。
タイル編でも書いたようにタイル好きとしてはタイルを貼ったトップも捨てがたいのですが、イメージがカントリーに振れるのはイヤだったのでこれは断念。家具のようにお店のなかに溶け込んでいるのもいいのではと考えて、テーブル型にすることにしました。
「流し台をつくる」
材料は「Viva!職人 TASSE建築日誌 第5章 階段板はいずこに」で登場した群馬県は子持村のS製材所で充分に天然乾燥させた板材を購入しました。
階段板と同じ北米松ですが、こちらは節の全く無い柾目(まさめ)の板です。天板用の幅約40cm・長さ約1m30cm・厚み約3cmの板を2枚と幕板用の厚み1.5cmの板、脚用の3寸角材でお値段が階段板17段分よりも高かったのには驚きました。(さすが柾目)
それでは!棟梁と弟子(?)による店舗流し台製作をご紹介します。
天板のサイズは奥行き60cm、長さ1m10cmにしました。60cm幅の柾目板は普通は取れないため、板2枚を接ぎ合わせるしかありません。
今回は棟梁に接ぎ合わせの方法とカンナ掛けの指導をしていただきました。
・きわはぎ(天板を接ぎ合わせる)
きわはぎの方法は家具の場合や舟の場合など木工では色々あるようです。
家具の場合も実(さね)を加工してかませたり、ダボはぎなど様々ですが、「実用的な流し台」なので簡易な(?)接着剤貼りにすることにしました。
これは「いもはぎ」といいます。
板は生き物、というくらいに反りはつきものです。天然乾燥させる木材は、風に晒しながら時間をかけておよそ20%くらいまで含水率を下げるのだそうですが、室内に置かれる家具などは10%以下でないと反りや狂いが出やすいと言われています。 そのため木の質と予想される反りを考慮して板の合わせ面を決めます。(さすが棟梁!)
まず、板を2枚合わせて立てて接着面を並べた状態で固定して平面にカンナを掛けます。これは私にはとても無理なので棟梁が掛けてくれました。
そしてボンドを適量接合面に塗り、貼り合わせたところで現場調達、自家製ハタガネ(!)でギッチリと固定して2日ほど置いておきます。
・いよいよカンナ掛けです。
まず、「横カンナ」といって2枚の板の面を平らにしなければなりません。板の反りにより段差があるため、ひたすらカンナを掛けます。電気カンナがあれば簡単なのかもしれませんが、ここはやはり棟梁に研いでもらった我が手カンナで弟子が頑張りました!
さて、仕上カンナです。
私は仕上用のカンナを持っていないので棟梁の美しい仕事を拝見。

脚と幕板は仕上カンナでなくても大丈夫だから自分で掛けてみなと棟梁の許可が出た(?)ので後日、私が加工して、カンナ掛けをしました。横カンナでかなり要領がつかめたのか、なかなか上手く掛けられた気がします。(気のせい?)
起立!
水平が取れているか確認のため倒立させてみました。(笑)
・組み立て
組み立ては時間に追われ夢中で作業していたので写真がありません。(残念!)
なんとか予定通りに組み上げることができました。
・仕上塗り
家具用のオイルを塗ります。
ここまで出来たことで満足感で一杯です。(シアワセ〜)
・水栓金具を取り付ける
少々ためらいつつ思いきり天板に穴を開け、流しボウルをはめこみました。水道屋さんのYさんに水栓金具を取り付けてもらいます。
流しボウルのコーキングも済んでついに完成です!


△ページのトップへ
前回はなにしろ棟梁との仕事に思い入れが強すぎてやや専門的な内容になってしまい、「濃すぎて重いよう」と相方よりクレームがつきましたので、今回はあっさりとまとめました。(ほんとうかあ?)
「羽目板を壁に貼る」
店内西の壁面に羽目板を貼って空間に変化を付ける事にしました。羽目板はネットで探して「きらく」というところで購入しました。
http://kiraku.biz/
オレゴンパイン無塗装、サネ四方向、9ミリ厚、幅10.5センチ。乱尺張りで4種類の長さが混在しています。乱尺だと一枚がそれほど長くないし軽いので作業が楽でした。勾配の部分は仕上の当て縁を付けたくなかったのであえて天井ラインぎりぎりに切り揃えて貼っていきました。(コツがつかめるまでは何度も微調整が必要でした)
貼る前 貼りはじめ
貼り終えた壁はパインの木肌が良い風合いに。職人さんの中には
「しばらくはこのままでもいいんじゃない?」
という感想もありましたが・・・。
きらくさんには申し訳ないけど白いペンキを塗る事にしました。
ペイント1回目
ペイント2回目

板と壁紙の境目をクロス貼り用のコーキング剤で仕上げて完成です。

流し台の上に飾り棚をつけました。このあと、この羽目板を使って「Viva!職人 TASSE建築日誌 第6章」でご紹介したとおり、店舗の庇の軒下や正面に貼りました。